2016年08月25日

おやまぼくち


新潟市東区山の下地区にある蕎麦店の看板です。

店名が「おやまぼくち」と言います。

「おやまぼくち」という店名は変な名前ですが。。。
皆さん、「おやまぼくち」とは何かをご存知ですか?

「おやまぼくち」というのは山菜の名前です。
キク科の植物です。フキに似ています。

その葉を乾燥させて、重曹を使って煮て、繊維を取り出します。
それを蕎麦のつなぎに使うのです。
やっと「おやまぼくち」と「蕎麦店」の因果関係にたどりつきましたface02
そうなのです。
この蕎麦店は「おやまぼくち」という植物をつなぎに使ったお蕎麦を売りにしているのです。

おやまぼくち

これが「おやまぼくち」です。
キク科の植物でアザミなどに似た植物です。
おやまぼくち

上記の葉を、丁寧に下処理して取り出したのがこれです。
この繊維にさらに水を加え加熱することで「ぬるぬる」になり、蕎麦のつなぎになります。
おやまぼくち

「おやまぼくち」の語源は、
葉の裏に生える繊維が火起こし時の火口(ほくち)として用いられたことからです。

「おやまぼくち」は新潟では「ごんぼっぱ」という別名でもよばれます。
春先に若葉を摘んで「ヨモギ」の代わりに使い、団子や草餅を作ります。
主に上・中越地方で使われています。ヨモギの代わりということで
新潟名物の「笹団子」にも使われます。
ヨモギの代わりに「ごんぼっぱ」を使ったからと言って、
笹団子が特別美味しくなるわけではありません。
しかし、地域で昔から使われているものを継承するというのは良いことだと思います。

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Posted by 越後OYAJI at 13:04│Comments(2)
この記事へのコメント
いろんなつなぎがあるんだね。接着度はどれもおんなじくらいなのでしょうか?100%そば粉というのはむずかしいの?→100%の看板出してる人は名人なの?
Posted by わかばかんわかばかん at 2016年08月25日 17:21
100%そば粉だけでつくるのは至難の業とされています。作れる人は「名人」だと思います。元々蕎麦を細長くめんにして食べる、ということはありませんでした。蕎麦にはグルテンなどの麺にできる成分が入っていないからです。
元々「麺」とは「麺」の字に「麦」が入っているように「小麦粉」でつくるものを言うのです。そばに加水して練ってもボロボロになるだけです。そこで「つなぎ」を使って麺にしたのが「蕎麦」のルーツです。
日本では小麦は元々貴重なものでした。
米はあったのですが粉にするのが大変だったので「粒食」をしました。
小麦は粉にしやすかったので、粉にして「うどん」などにしました。蕎麦はそのうどんにヒントを得て作られたと想像できます。古代では蕎麦は粉にした場合は「そばかき」にして食べました。ここからは想像ですが、貴重な小麦の増量剤としてそば粉を加えて食べた。というのがもっとも想像しやすいことです。
その後、日本国全体の食糧事情がよくなり(戦国時代~江戸時代の事ですが)そば粉を主として小麦粉を従にした食べ物が「蕎麦」でしょう。
二八そばなどと言われます。元々蕎麦のつなぎは「小麦粉」と考えるのが分かり易いです。そして地域により小麦粉よりも手に入れやすいものをつなぎに
使いました。新潟の山の方では「ふのり」を使って蕎麦を作りましたし、今回でてきた「おやまぼくち」をつなぎにつかったのは信州です。
つなぎは入れる量で蕎麦が固くなったり、コシがつよくなったりします。
蕎麦という麺にはつなぎは重要な役割をしています。
時に越後OYAJIは「ふのりそば」が大好きです。へぎに入れて「へぎそば」などという商品名で販売されています。先日放送された「ブラタモリ」でも取材の際の食事時間にはタモリは「へぎそば」を食べていました。
越後の「ふのり蕎麦」が最高です\(^o^)/
Posted by 越後OYAJI越後OYAJI at 2016年08月25日 20:13
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