2019年02月27日

放るもん(ほうるもん)


放るもん(ほうるもん)とは関西の言葉で「捨てる物」のことです。

動物の内臓や利用価値の無い部分を使った料理を「ホルモン料理」と言います。

ホルモン料理というのは関西発祥のようです(諸説あります)

この「ホルモン」というのは男性ホルモンとか女性ホルモンとかいう医学的な言葉とは違う言葉です。
あくまでも放るもん、捨てるもののことです。

元々動物の肉を食べる習慣の無かった日本人。
動物の食べ方に慣れていなかったのでしょう。

西洋から「肉食」がもたらされた頃にはいわゆる肉の部分だけを食べる物と
考えても不思議では無かったと思います。

皮革や内蔵などの利用法を知らなかったのでしょう。
そこでそういうものは捨てていたと考えても自然だと思います。

また、肉食がもたらされた頃には動物の解体処理をしていた人達は
被差別(「えた」「ひにん」などという言葉が歴史的に残っています)の人が
多かったという歴史の証言もあります。

そういう人達は捨てる物をも拾って食べていた。とも考えられます。

また関西には朝鮮半島出身者の方が多かったのもホルモン料理が発展した要因と考えられます。
世界中で朝鮮半島の人々ほど丁寧に肉を食べる民族はいない。といわれています。
動物の可食部分の分類法では世界一と言われています。
細かく、細かく可食部を分けています。

朝鮮半島出身者の方々から「放るもん」を美味しく食べる方法を教えてもらったのかもしれません。

越後OJIJIは動物の内臓や基本的に利用しない部位を食べる方法はほとんど知りません。

今回は「もつ煮」と「鶏手羽の唐揚げ」です。
鶏手羽が「ほうるもん」なのかは議論のあるところだと思います

もつ煮と手羽揚げです。
放るもん(ほうるもん)

豚もつはしっかりと水煮して柔らかくします。
ある程度柔らかくなったら清酒を入れてさらに煮続けます。
柔らかくなるのと臭み消しになります。
放るもん(ほうるもん)

西京味噌、麦味噌、仙台赤味噌、新潟米味噌をまぜて作った袱紗味噌で味をつけます。
みりんを加えたり、醤油も加えたりはお好みで・・・・
放るもん(ほうるもん)

色よく揚がった鶏手羽です。
放るもん(ほうるもん)

手羽元と手羽先をにんにくと豆板醤をきかせた特製醤油たれに漬け込みます。
一晩漬け込むといい塩梅になります。
放るもん(ほうるもん)

ざるにあげて、2~3時間「タレ切り」をします。
タレきりをする時はザルのまま冷蔵庫に入れておきます。味が熟成されます。
切った汁に卵、小麦粉、澱粉、コーンスターチを配合した粉を入れて衣を作ります。
この衣で手羽を揚げます。
放るもん(ほうるもん)

油の中で心地良さそうに揚げられている手羽です。face02(^o^)face02
放るもん(ほうるもん)

日本人は言葉を面白く使う天才ですね。
「ほうるもん」から「ホルモン」ですからね。
そしてそれが日本語として伝わるのですからすごいと思います。

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Posted by 越後OYAJI at 08:43│Comments(4)
この記事へのコメント
へぇ~。ホルモンってそこからきているんですね。知らなかった。
最近の私の悩みは「焼き鳥を買う」です。焼き鳥の車が木曜日に近くのスーパーにくる。何を買えばよいのか悩む。私用には「つくね」家族用には「ねぎま」後は何がお薦めですか?部位が理解できない。聞いてもわからない。ねぎまの次は何がいいのだろうか?タンってホルモン?
Posted by わかばかんわかばかん at 2019年03月01日 17:42
タン(舌)も日本では「放るもん」だったでしょうね。牛タンは海外でテールとともに
食材として利用されてきました。しかし「豚タン」はほとんど利用されてこなかったと思います。スーパーの前で売っている焼き鳥のタンは豚タンだと思います。
まさに「放るもん」です。さて焼き鳥の質問ですが、難しい質問です(^^;)
まず一般的な焼き鳥では肉の部位以外に内臓を使っています。レバー(肝臓)
ハツ(心臓)砂肝(消化器内臓)等々です。これらは好みがあり、どれを選ぶかは議論のあるところです。また。肉はもも肉とむね肉に分けられ、さらに笹身もあります。手羽先や手羽元もやきとりのアイテムです。皮や首肉に至っては何と表現したらよいのでしょう?
ということで色々な部位を好きな味(タレと塩とかにんにく味とか)で食べてみて、自分で好みを見つけるしかないと思います。
答えになっていない、とても不親切な回答でした<(_ _)>
Posted by 越後OYAJI越後OYAJI at 2019年03月04日 22:43
やっぱり奥が深いんですね。どーりで理解不能なわけだ。お客様に何が好き?と聞きながら知識を蓄えている。私が理解できるまでには長~い時間が必要だ。なんせ肉が嫌いなのだから。しかし、少しずつ練習中。
Posted by わかばかんわかばかん at 2019年03月09日 12:31
お肉がお嫌いだったのですね。
嫌いな食品はどうしても興味関心が薄くなります。
無理をせずに時間をかけるというのは賢明だと思います。
内臓や「ほうるもん」などは多少レベルが高いと思うので、
鶏肉の場合は「もも肉」「むね肉」「笹身」をタレ、塩で食べる練習からしていくと良いと思います。タレでも唐辛子をかけたり、辛子をつけたりすると味に変化がでます。塩は奥が深く、一般的にはレモンやライムを搾ったり辛子等で食べるのが良いでしょう。オリーブオイルをかけたり、バルサミコ酢で食べたり、ポン酢もおつなものです。しかし、鶏肉の味をしっかりと体得するのには塩を振って焼いたそのものを食べることだと思います。
因みに越後OJIJIは本日焼き肉をお腹がはち切れるほど食べ放題してきました。肉好きにはたまらないのですが、肉嫌いの人にとっては「何とゲスな奴なんだ」と思われることでしょう。。。。(笑)。。。。。
Posted by 越後OYAJI越後OYAJI at 2019年03月12日 01:07
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